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小幡玲央 / 飴細工 (ZINE)
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『ROLLER SKATE PARK』『目下茫洋』というzineを自主制作でリリースしてきた小幡玲央の最新作は、これまでのエッセイではなく短編小説集。半年くらい前に本作の冒頭に収録された「債子」を読ませてもらったんだけど、正直、僕は彼女はエッセイよりも小説の方が向いてるんちゃうかって思ったんです。そして本作の全5編を読んで確信に変わりました。小幡玲央は文学の人です。どの話も「わかりやすさ」や安易な解決はどこにもなく、それどころか言葉の端々にいくつもの歪みがあり、唐突さとわけのわからなさが降り注ぎつつ、露悪的な肉の咀嚼と嘔吐へと七顛八倒する。5編のなかで最も長尺の「債子」は勘定についての感情、その精算の物語で、要するに真新しい紙幣がくしゃくしゃになる頃には幾人もの手垢、体液、残穢のようなものがびっしりとこびりついているものやけど、それでしか弔えない気持ちもあるということ。ね、わけがわからんでしょう(笑)?小説を読んで真に救いになったり、元気になったりするのは表面的な優しさで寄り添ったり肯定してくれたりするものではなく、都度都度の豪胆でぶん殴ってくれるものに出会ったときです。僕は最後の「氷菓」で完全に肉体が溶けて脊髄だけになりました。
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