トーフビーツの(難聴)ダイアリー 2022
¥1,650 税込
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我が家はお豆腐が好きである。水道筋や箕面の商店街に行った際にはお豆腐屋さんに行き、豆乳を買う。いまインフルエンザで寝込んでいる長男に「何が食べたい?」と聞けば「豆腐」と言う。そんな我が家の話はさておき、2年前にぴあから刊行されたトーフビーツの『難聴日記』には続きがあった。嬉しいことに今作も編集は和久田さん(ぴあご卒業おめでとうございます!)で印刷・製本は塩屋的印刷、要するに完全にこちら側の制作物ということで、大量にオーダーしました。とは言え、僕はmoanyusky との対談で「アンダーグラウンドに安住している人よりもきちんと売れている人の方が好き」と公言しているのですが、それは言うまでもなくトーフビーツ氏を想定しての発言である。氏の日記を読めば多忙とは何なのか、余暇とは何なのかをいつも考えさせられる。神経質なまでに明確にセルフコントロールをしても常にどこかに穴がある。その穴から這い出る度のトーフビーツというアーティストは強くなる。家から車で30分でディズニーシーに到着した際に「売れたな」という感慨に耽るトーフさんが大好きやし、レコード屋で買い物をした際に自分の顔が表紙の冊子を渡されて恥ずかしさのあまりに「これ僕なんですよ」と言っちゃうトーフさんがほんまに大好き。そして松任谷由美のある言葉に対してストラグルし続ける姿勢に痺れる。何よりも「数日前から春っぽい調子の悪さに襲われていた奥さんが、鍵を忘れたなんてことはこの長い付き合いでも2度目だったので驚いた」という一文は保坂和志の『未明の闘争』の冒頭箇所にも匹敵する声に出して読みたい日本語の最新の成果である。とにかくすこぶる面白い。私家版になったことで新たな制約と誓約が締結されているような気迫を感じる(実際、契約に関するヒリヒリとした描写多数あり)。タラウマラやPATSATの名前がチラホラ出てくるので「これ僕なんですよ」と周囲に言うてまわりたい(そんな歳でもないけどね)気持ちをグッと堪えて、静かに感謝の意を捧げます。10/12発売(ステッカー2種付き)
以下info
tofubeatsの初書籍、「トーフビーツの難聴日記(2022)」より早数年、その後も淡々としたためられ続けてい たtofubeatsの日記の続編がZINEになりました。 2022年の初頭までの日記が収められた「トーフビーツの難聴日記」。その続編として数店舗のみで特典と して配布された1ヶ月分の日記「難聴日記 reprise」に、本書が初出となる2022年の5月以降の日記をさらに追加。難聴を経て始まった「難聴日記」はコロナ禍日記へとスライドし、2022年も初のコロナ罹患や結婚式、はたまた契約トラブルなどエピソードが巻き起こります。そして今回も音楽を生業とする人間のライフスタイルが少し覗ける1冊にもなっているかもしれません。
難聴日記と同じく編集は和久田善彦氏、ブックデザインは小山直基氏が担当。印刷および製本は神戸は旧グッゲンハイム邸内で運営されている塩屋的印刷が担当。
トーフビーツの(難聴)ダイアリー 2022
2024 年 10 月 11 日 初版発行
定価 1,500 円(税抜)
著者 tofubeats
編集 和久田善彦
デザイン 小山直基
発行・発売 ハイハット合同会社
印刷・製本 塩屋的印刷
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レビュー
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