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Make Some Trips! vol.2

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Make Some Trips! vol.2

所謂独立系書店が盛り上がる昨今ですが、僕が心から尊敬できるお店はそう多くはない。やはり「何を置くか」よりも「何を置かないか」に拘りを感じさせてくれるお店が好きだ。「何でもある」は寧ろ「何もない」と同義だと思うし、コンプリートはコレクターのセンスの欠如を如実に露呈していまいかねない。そして何よりも店主がきちんと作品を読み、吟味しているお店が好きだ。大阪のLVDB booksやつくばのpeople bookstore、そして本書の発行を手がける代田橋のbackpack books を僕は信頼している。本書は正しくZINEであろうとする。極めて堂々と清々しくZINEなのだ。その先に商業出版も権威も見据えていない。何処にでもある街の、市井の、名もなきものたちの言葉だけが印字されている。それだけでも胸がすく。言うまでもなく内容も素晴らしい。何処にでもある、但し、それぞれがそれぞれに固有の旅の記憶。冒頭の「はじめに」で明記されていることだけれど、宮里氏は店を経営すること自体も「旅」と捉えている。言うなれば生きている限りはみんな旅人だと言うことだ。文学でもカルチャー誌でもなく、生粋のZINEを心からオススメします。

以下info
バックパックブックスのお客さんたちと店主の各々の旅の話を詰め込んだZINE第二弾!
ささやかで大切な旅の話をたくさん詰め込みました。


《Contents》
[はじめに] / 宮里祐人(バックパックブックス)

[紀行]
あおもりで見つけたもの / 室田夏海
1時間の旅とコーヒーとタバコ / Nari
Going up the 沢田マンション / 菅原養史
ヒッチハイク旅の思い出/津田厚
フラッシュ・パラダイスゥ’23秋 / 桜樹イル
北海道からロシアをのぞむ / 宮里祐人(バックパックブックス)
釜山の桜は満開だった / 菅原祐樹(inch magazine)
旅が好きだ。 / ロボ宙

[インタビュー]
〜作家/ライター・駒沢敏器の足跡
語るに足る、ささやかな人生を追って〜
小説誌『きらら』での編集担当・稲垣伸寿氏に聞く

[小説]
『父、ハニ丸、大村くん』 / アキヤママリナ(homie books)

[旅を感じる本・音楽・映画・写真・食をPick Up!
Let’s Get Lost!~寄り道のススメ~]
エリアス・カネッティ『マラケシュの声- ある旅のあとの断想』/ 紹介者・徳安慧一
Jim Legxacy『homeless n*gga pop music』 / 紹介者・高久大輝
映画『ボーイズ・オン・ザ・サイド』 / 紹介者・Yutaka Nojima
車谷長吉『世界一周恐怖航海記』 / 紹介者・のすけ
石川真生 写真展『私に何ができるか』 / 紹介者・ayaaana
バクラバ・トリップ / 紹介者・Bake Kimi

[地元界隈] 青森 / 伊賀丈晃

[執筆者紹介]


《Data》
A5判変形/40ページ/2色/リソグラフ印刷

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