キングジョー、松永良平 / おれの心に絨毯を敷いて キングジョーと松永良平のソウル多情旅 2026春
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キングジョーさんの魅力はいくつもあるけれど、僕が一番惚れ込んでいるのは、その鬼畜とも言えるディガーっぷりだ。つい先日もこんなことがあった。タラウマラでワールドミュージックを聴く会を催していた際に、マリシノレコードさんの携帯が鳴った。お父様の入院先の病院からだった。しかも良くない報せである。マリシノさんの顔色、声色が明らかに変わって、通話を終えるなり、申し訳なさそうに帰り支度を始めた。残念やけど、はやく行ってあげて下さい、と声をかけるもマリシノさんの表情は暗かった。そして数々の素晴らしい民族音楽のレコードをバッグに納めて店を後にしようとしたそのとき、ジョーさんからマリシノさんに予期せぬひとことが投げかけられた。「こんなときに言うのもなんやけども、さっきのレコードのURLをラインで送っといてくれへん?」。マリシノさんは声にならないうめきのような言葉で返事をした。
マリシノさんが病院へと向かったあと、たくさんの人たちがタラウマラに来てくれて、みんなジョーさんを囲んで賑やかなひとときとなった。しかしみんなあまりにもジョーさんを褒めちぎるもんだから、僕が「水を差すようで申し訳ないんですけどね」と断りを入れたうえで先程のエピソードを語って聞かせた。みんな失笑を経て爆笑していた。ジョーさんはそのときはじめて「俺も気づかんうちに鬼畜の域に足を踏み入れてたかぁ」と言って天を仰いだ。
本書にもそんなジョーさんの鬼畜ディガーっぷりがしっかりと収録されている。敬意を抱くも良し、軽蔑するも良し、好きになるも嫌いになるも良し、そもそも人は他人の感情をコントロールできないのだから。
ちなみにマリシノさんからはきちんとジョーさん宛てにレコードのURLが送られてきて、ジョーさんは至極満足そうだった。こんなことを商品説明に書いてしまう自分も実はとっくに鬼畜なのかもしれない。
以下info
キングジョー氏と松永良平氏の2026年3月ソウル2泊3日の滞在記ZINE!
A5サイズ、46ページ
表紙カラー、中面モノクロ
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レビュー
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